裁判ニュース

死は、いかなる意味でも賛美されてはならない。
まして、天皇はもとより、小泉、石原ごときが、
戦死をたたえるなど、人間に対するボウトクである。
在韓原告と連帯した熱い戦いを念じます。

2002.3.19

第一回公判に向けた
小泉靖国参拝違憲四国訴訟団からの連帯電報
侵略を否定する靖国の立場

さらに戦後、日本と戦った連合軍(アメリカ、
イギリス、オランダ、中国など)の、
形ばかりの裁判によって一方的に
“戦争犯罪人”という、ぬれぎぬを着せられ、
無惨にも生命をたたれた1068人の方々…
靖国神社ではこれらの方々を「昭和殉難者」
とお呼びしていますが、すべて神さまとして
お祀りされています。
 靖国神社は国民みんながお参りする神社です。
これで、靖国神社には、どんな神さまが祀られて
いるのか、おわかりいただけたことでしょう。

靖国神社HP「やすくにQ&A」より



次回の公判日程
過去の公判

第一回公判報告



次回の公判日程

  第3回裁判

  
    日時 2006年3月29日(水) 11:00〜

    場所 東京高等裁判所101号大法廷

            (〒100-0013 東京都千代田区霞が関一丁目1番4号)
         地下鉄 日比谷線、丸ノ内線 霞ケ関駅下車徒歩約2分
     地下鉄 有楽町線 桜田門駅下車徒歩 約4分

       




 





 過去の公判
 


<高裁>

第1回裁判 2005年11月14日(月) 11:00〜

第2回裁判 2006年2月6日(月) 11:00〜

<地裁>

第14回裁判 2005年1月18日(月) 14:00〜
第13回裁判 10月4日(月) 13:30〜
第12回裁判
 9月13日(月) 14:00〜
第11回裁判
 
5月18日(火) 14:00〜
第10回裁判
 2月17日(火)14:00〜
第9回裁判 12月2日(火)14:00〜
第8回裁判 10月7日(火)14:00〜
第7回裁判 7月15日(火)14:00〜
第6回裁判 5月13日(火)14:00〜
第5回裁判 3月18日(火)14:00〜
第4回裁判 2003年1月21日(火) 14:00〜
第3回裁判 10月8日(火) 14:00〜
第2回裁判
 7月9日(火) 11:00〜
第1回裁判  2002年3月19日(火) 13:30〜14:00
    主な内容    起訴状趣旨朗読
              原告意見陳述
              日程決定


第 一 回 公 判 報 告

  3月19日(火)13時半より、小泉首相靖国参拝違憲訴訟の第1回口頭弁論が、東京地裁民事103号法廷で行われた。口頭弁論に先だって、裁判所前に て13時から傍聴券の抽選が行われたが、小泉靖国参拝違憲訴訟の会・東京の12時集合の呼びかけに応えて、原告・支援者が続々と集まり、その数は被告側関 係者(神社本庁職員等)を大きく上回っていた。 法廷では、原告側は、原告席に代理人10名原告11名が並び、傍聴席には63名、被告側は、被告席に小泉 1名石原3名国7名東京都3名計14名の代理人が並び、傍聴席には8名が傍聴していた。

  冒頭、原告の訴状の陳述は、原告側の二名の弁護士が、訴状要旨を朗読するという形で行った。訴えの趣旨を簡潔に示す内容で、改めて、この裁判の意義を痛感させられた。

  被告四者の答弁書で被告小泉と国は、小泉首相の参拝は、あくまでも私的参拝であり、公務員の職務行為として行われたものではない、と主張している。こ とに、被告小泉は「一個の自然人として、日本国憲法に保障された思想信条並びに信教の自由を享受する立場にあり、前記靖国神社の参拝は、その自然人である 被告小泉の前記の憲法上保障された自由の実現にほかならない。」「事件訴訟は、被告小泉の憲法上保障された人権を侵害しようという意図のもとになされ」と 決め付け、却下(門前払い)を求めている。

  一方、被告石原と東京都は、石原都知事の参拝は、「宗教的活動」にあたらず、違法行為ではない、と主張しており、東京都は却下を求めている。また、国 は細かい求釈明書を出しており、殊に、国と東京都の主張はかなり手強い。しかしながら、被告小泉の感情的対応や、小泉・国と石原・東京都の参拝の位置付け の差異など、多くの矛盾も見いだされる。

  法廷では原告の中から、弓削達さんと蒲信一さんの意見陳述がなされた。弓削さんは、Xデー時にフェリス女学院大学学長として即位礼・大嘗祭への国費支 出に反対する共同声明に名を連ねた際、自宅に銃弾を撃ち込まれた経験から語りはじめられ、戦争中の「宮城遥拝」を強いられた経験をくぐって日本国憲法と出 会った時の大きな驚き、そして、今回の小泉首相、石原都知事の靖国神社参拝や言動が、銃撃という反憲法的暴力の延長線上にあることを淡々と語られ、「小 泉・石原両氏の挙動を許すことは絶対に出来ないのです。」と締められた。

  一方、袈裟姿の真宗大谷派の僧侶である蒲さんは、浄土真宗教団が、戦争中「皇道真宗」というスローガンを掲げ、「教行信証」の国家批判部分を自ら黒く 塗りつぶすまでして軍部におもねり、教団トップが靖国神社や伊勢神宮に積極的に参拝したことを痛苦の思いをもって語り、その戦前の軍国体制の象徴としての 靖国神社が、戦後も一宗教法人として生き残り、“国民や兵士の命軽視の事実を、「お国のために散っていった英霊」と讃えることで、覆い隠してしまってい る”思想的役割を厳しく糾弾し、「偏狭なナショナリズムで侵略戦争を美化することは、真実を覆い隠し、21世紀の日本を孤立と迷信の暗闇に導くことに他な りません。」と喝破された。二人の意見陳述に思わず拍手がされたが、裁判長をそれを制止することはなかった。次回口頭弁論については、被告側から出された 求釈明について原告側が答弁するということで、日程が7月9日11時よりということとなった。

  その後、日本弁護士会館502号室に場所をうつして、報告集会が行われ、54名の方々が出席した。訴訟の会代表のあいさつの後、代理人の紹介、続いて 弁護士から第1回口頭弁論にいたる経過の説明がされた。さらに第1回口頭弁論の内容について丁寧な説明がなされ、わかりにくい被告の主張について、クリア にされた。また、意見陳述を行った蒲さんから感想が述べられた後、今後の裁判方針が提案された。

  また、福岡から駆けつけてくださった九州・山口靖国訴訟の原告が連帯あいさつをされ、「この問題は自分が生きている間に解決しなければならない」と力 強く決意を述べるとともに、今後の各訴訟の連携の必要性を訴えられた。最後に、原告を中心とした集会参加者と代理人、訴訟の会事務局との間の意見交換の時 間が十分とられた。訴訟の会をもっとオープンにしてほしい、原告をもっとふやせないか、と言った意見が寄せられ、訴訟の会はできるだけ情報を公開して進め ていること、事務局会議自体オープンであるので会のメンバーならば誰でも参加して意見を出してほしいこと、原告については、とりあえず受付を締め切ってい るが、さらに事務局会議で検討することを確認した。

  小泉靖国参拝違憲訴訟・東京は、まだその端緒についたばかりであり、法廷内外の闘いの構築はこれからである。今後も、原告・代理人・支援者が切磋琢磨しながら、また、他地域の訴訟と連携をとりながら、新しい法廷闘争を作り出していきたい。
(文責:訴訟の会事務局・N)